20240831 忘れてしまった夏の終わりに/Do you remember the 21st night of September?

台風のせいなのかは知らんが、8月末にやる気が急ブレーキとなった。前もって言っていた通り、今回をもってこのブログは休止する。とりあえず残しておくが、再開する見込みは今のところないし、なんなら気まぐれですべてを消すかもしれない。

 

最後ということで、何かしら論じたいと思う。

「20240808 ※クイズ論あり」でも述べた通り、早押しクイズにおける理想の精神状態は「記憶の検索(SEARCH)を能動的に行い、再生(PLAY)は自動機能に任せる」だ。でまあ、これを意図的に起動することは大変難しく、少しでも邪魔になる要因(頭痛や腹痛、精神的ストレスなど)があるとすぐにぐらつく。言わば、理想の精神状態(分かりやすく「ゾーン」とする)は不安定平衡点なわけだ。

俺は今まで、このことを理解していなかった。いや、理解はしてたけど納得してなかったの方が正しい。どこかで「ゾーンこそが"正常"であり、他のタイミングは"異常"である」と思い込んでいた。だから、3月から急に結果が出なくなった時、俺はプレイヤーとして終わったんだと本気で思った。頭を"正常"に戻す術を見つけられなかった。

しかし、ゾーンとは不安定平衡点である。それを保つことはおろか、本来壇上でタイムリーに発動できることさえ珍しい。2023夏の俺は、ゾーンの「入り方を知っていた」のではなく、「すぐに崩れるものだと知らなかった」だけなのだ。

ゾーンは神出鬼没だ。待っていてもなかなか来ない。そこで必要になるのは、精神状態というコマ(回るやつ)を適切な「形」に整えておくこと、そして壇上で思いっきり「回す」ことである。コマが倒れても、また「回せ」ばよい。不安定平衡点を目指して、無理やり衝撃を与えればよい。その「回す」力、衝撃とは、たとえば◯をした嬉しさだったり、×をした焦りだったり、得意な問題を取られた悔しさだったりする。それら全てを、コマの回転に注ぐのだ。それをしてもダメなら、その日はそういう日だ。

 

だから、俺はひとまず、この9月でコマを磨く。いろいろ擦りむいて、錆びてしまったコマを磨いて、綺麗に回るようにする。それとともに、不安定平衡点の周りの傾斜を、少しだけ平坦にする。

 

俺はクイズが好きだ。人生で初めて、熱中できるものを見つけた。神に愛されていると感じた瞬間なんて、クイズ以外で存在しない。少なくとも、これより楽しいものが見つかるまで俺はクイズをする。

 

持てる限りのことを、死なない程度に注ごうと思った。

 

ではまた。